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ソフトバンクは2008年10月29日、08年9月中間期(08年4月〜9月)の連結決算を発表した。前年同期比で売上高は微減したものの、営業利益が過去最高を更新。利益のほとんどを携帯電話事業から稼ぎ出す構図はこれまでどおりで、「失速」が指摘されていた「iPhone(アイフォーン)」についても、「儲からないというのは勘違い」と、強気の姿勢を見せた。

発表された決算によると、売上高は前年同期比2.6%減1兆3289億円だった一方、営業利益は同7.3%増の1800億円で、過去最高を更新。そのうち881億円がソフトバンクモバイルによる移動体通信が稼ぎ出したものだ。

 
孫正義社長は、東京・芝のホテルで開かれた発表会で

「ARPU(契約者1人あたりの月間収入)下落に打ち止め感が出てきた」
とした上で、端末代金を原則2年間にわたって分割払いする「割賦制」については、

「(端末代金の支払いが完了した)割賦明けでも、解約につながる傾向は見られない。割賦代金の一部を通話料金を割り引くという形で補てんしてきたが、割賦明けはそれをしなくてよくなる。その分、収益(増)に直結する」
と、楽観的な見通しを示した。あわせて、売上高微減の一因は、割賦制に導入にともなう端末売り上げの減少にあることを明かした。

「アイフォーン」失速を否定
また、08年7月に発売されたタッチパネル式端末「アイフォーン」については、

「ARPUが他の端末に比べて非常に良い。倍近くいい。『儲からない』というのは勘違い」
と収益に貢献していることを強調した上で、販売済み台数については、これまでどおり明言を避けたものの

「大体、予定しているペースで出ている」
と、「失速説」を否定した。

この日の会見では、6年ぶりに業績予想を開示。09年3月期の連結営業利益が前年比4.8増の3400億円に、フリーキャッシュフロー(現金収支)が1400億円の黒字(07年度実績では1642億円の赤字)になる見通しを明らかにした。

孫社長は

「軸足

は(売上高ではなく)フリーキャッシュフロー。50代のうちに無借金経営にして次の代に引き継ぎたい」
と、見通しの達成に向けての意気込みを語っていた。

ソフトバンク決算説明会全部

【関連・iza!】
ソフトバンク最高営業益 9月中間連結7・3%増1800億円
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MM総研は08年度上期の国内携帯電話出荷状況を調査結果を発表。00年度以降の半期別台数としては、2番目に少ない規模になった。

 MM総研が発表した08年4月〜9月の国内携帯電話出荷状況調査によると、総出荷台数は前年同期比21.2%減の1,981万台。00年度以降の調査では上期出荷台数として初の2,000万台割れを記録し、半期別台数としても01年度下期の1,895万台に次いで2番目に少ない規模になった。

 同研究所によると、出荷台数大幅減の要因として最大のものは、新販売方式による端末価格の高騰。周辺要因としては、各キャリアの期間拘束型プランの浸透により解約率が低下し、MNP制度を含めたキャリア間移動が減少したこと。さらに、ユーザーの端末に対する目が厳しくなっていることや、景気減速に伴う個人消費の低迷が携帯電話市場にも波及していることなどが挙げられる。

 また、08年度上期のメーカーシェアは、シャープが半期別シェアで06年度上期以降5期連続で1位を獲得したが、出荷台数は前年同期比30.3%減。これは市場全体よりも9.1ポイント大きい減少幅となる。2位は、昨年度同様パナソニックモバイルコミュニケーションズ、3位はNECで前年同期の5位から上昇。出荷台数は20.9%増と唯一の出荷増で健闘している。

同研究所は下期も厳しい状況が続くと予測。08年度通期の出荷台数は3,940万台と00年度の調査開始以降では初めて4,000万台を下回ると予測。今後数年間の出荷台数についても、09年度・10年度の出荷台数規模はそれぞれ3,730万台、3,700万台とさらに落ち込むと予測している。
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